- インテリアコーディネーター松浦千代美
アートの力
両親が旅立ち、実家の片付けがこの夏で大体終わりました。
ひとつひとつを片付けると想い出がよみがえります。
1枚の絵を床の間に飾りました。
脳梗塞で半身不随になった父が
日々の励みにし、新国立美術館に出展した作品です。
「リタイヤしたら絵を描きたかった。」
とポツリと話していたのが昨日のようです。
絵画教室の仲間の方々との出逢いを楽しみ
展覧会への出展を喜んでいた先の病気でした。
暫くは自宅にこもる生活でしたが
気が付くと
絵の製作、歩行のリハリビ、絵の製作の繰り返し
の日々で頑張っていました。
家族から「また上手くなったね。」と声を掛けられる幸せ。
アートが
口下手な父と家族とのコミニュケーションになりました。
今、一番の出来映えになった’’ふるさとの春’’が
父との想い出になっています。
どんな気持ちでこの絵と向き合っていたのか
1枚の絵から色々な父の姿が浮かび上がってきます。
